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福島民報 平成9年5月29日 二本松の大七酒造 海外出荷が順調 日本産清酒輸出機構通じ、半年で1000ケース超す

 二本松市竹田の大七酒造(太田精一社長)は、昨年から日本産清酒輸出機構を通して海外へ出荷しているが、順調な売れ行きをみせている。
同輸出機構は、日本の地酒を安定した品質管理の下、外国の小売店に卸せるよう、国内の蔵元13社が昨年3月に設立。秋からアメリカ、イギリス、フランス、ドイツへの出荷を始めた。8割はアメリカが占め、取次店は都市部を中心に100店近くになった。
大七酒造では、この半年間に1000ケースを超す出荷があった。太田英晴副社長は、「当社の酒はコクとまろやかさがあるので、ワインになじんでいる外国人にも受け入れられたのでは」と分析、「日本酒はまだまだ外国で広まるものと思う」と話している。
太田副社長の友人で、ニューヨーク大に留学中の弁護士杉山真一さんが、学内で日本酒パーティーを開き、さまざまな国の学生40人が集まり、喜ばれた。
杉山さんは、太田副社長の紹介で、現地で「大七生酉元(きもと)本醸造」など、日本の地酒4銘柄を買い求め、学生たちに飲んでもらい、大好評だったという。太田副社長の元には杉山さんから礼状が届いた。
同輸出機構は、6月にヨーロッパで、9月にはアメリカで再度セールス・プロモーションを行い、販路を広げる計画。さらにマレーシアのクアラルンプールを拠点に、東南アジアへの輸出も始めたいとしており、同社は海外からの新たな注文を期待している。

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