シリーズ:郷土の宝物語

第6回「二本松の桜」

コーボ 春爛漫、お花見の季節だね!生もと君、福島県の桜と言えば、三春町の滝桜や、福島市の花見山公園が有名だけど、わが二本松市も桜の宝庫だよ
生もと そうとも! 樹齢何百年の一本桜の巨木もあれば、山一面のソメイヨシノもある。僕も二本松の桜は大好きさ
コーボ 僕の一番のお気に入りは『霞ヶ城公園』。お城を囲んで、二千五百本ものソメイヨシノが霞のように咲き乱れてるんだ。表の公園内だけでなく、地元市民が楽しんでいるのは、むしろ裏手の桜並木のほうだ。頂上の本丸からの360度の眺めは本当に最高だよ。一目二千五百本の絶景かな!
生もと ふむふむ、コーボ君も絶好調だね。二本松市には有名な一本桜も沢山あるよ。まずは『合戦場のしだれ桜』。この名前は、ここが前九年の役の古戦場だったことに由来する。一本の巨木に見えるけど、実は樹齢約180年の二本のしだれ桜からなる。だから夫婦桜とも言うんだ
コーボ ここは丘一面の菜の花が黄色い絨毯のようで、桜が一層映えて見えるね
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生もと 二本松市内のお寺には、それぞれ謂われのあるしだれ桜の巨木が多い。大七の蔵の背景にある観音丘陵には五つのお寺があるけど、それぞれ見事なしだれ桜の古木を持ってる。丘陵にはソメイヨシノも多くて、向かい側の台運寺の山から見ると、大七の酒蔵は、春には満開の桜にとっぷりと包まれているよ
コーボ あの光景は僕も大好きさ。観音丘陵にあるお寺のひとつ、『本久寺のしだれ桜』は、二本松藩に丹羽光重公が1643年に入府したとき植樹したと伝えられている。ホントに見事な枝振りだよ
生もと 市内には他にも沢山、桜自慢のお寺があるんだ。『円東寺のしだれ桜』は樹齢約四百年。枝が大きく広がっていて、満開の花が咲くと正しく圧巻だよ。福島県の緑の文化財に指定されている
コーボ 『愛蔵寺の護摩桜』は、ベニヒガンザクラと言って、紅色の大きな噴水のような姿が見事だ。何でも、昔、お寺が火事になったとき、護摩札が空中に舞ってこの桜の枝に留まったことから、護摩桜と呼ばれるようになったらしい
生もと 北から二本松に向かうと、途中の“道の駅安達”で、『万燈桜』という一本桜が出迎えてくれる。昼間は遠くに雄大な安達太良山が見えるし、夜になってライトアップされた姿も素敵だよ
コーボ 二本松市のお隣、本宮市の『塩ノ崎の大桜』にも触れなくちゃ。樹齢約六百年のエドヒガンザクラの古木で、高さは約18m、周囲20mに広がる見事な枝ぶりで、とっても優雅なんだ。小高い丘の上にあって、周囲のソメイヨシノの木々も見事で、圧倒的な光景だよ。福島県の天然記念物に指定されている
生もと 最後に、忘れちゃならないのが『岳温泉の桜坂』だ。二本松市は市内の標高差が千五百メートルもあって、安達太良山中腹にある温泉地、岳温泉の開花は最も遅い。麓の市内が葉桜になっても、岳温泉ではこれからだ。温泉街から鏡ヶ池公園へと続く桜坂は、名前の通り満開の桜のトンネルになる。遠くには残雪の安達太良山が見えて、素晴らしい光景だね
コーボ そうそう! 数え上げたら切りがないよ。きれいな桜を見ながら、美味しい日本酒を大いに楽しもう!
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