コーボ |
いよいよ日本酒と料理の組合せ方を学びたいな。難しくていつも悩んでしまうもの |
生もと |
よし。いきなり料理に進むより、まず素材から考えてみよう。コーボ君はお肉と魚、どっちが好き? |
コーボ |
肉! ニク、ニクーッ! |
生もと |
了解、了解。肉には赤ワイン、魚には白ワインとよく言うね。日本酒は一般に魚料理が得意分野とされているけど、大七のような力強い日本酒はもちろん肉料理にも合うよ |
コーボ |
良かった。大七はどんなお肉に合うの? |
生もと |
一口に肉と言っても、鶏の胸肉のようなあっさりした部位から、少し脂の乗ったモモ肉、赤くて濃厚な鴨肉。豚肉の中でも脂肪少なめのヒレ肉、適度な脂肪でコクのあるロース。そして牛肉でも、ジューシーな赤身肉、濃厚で柔らかい霜降り肉。さらには野生の鹿や猪のジビエなんかもある |
コーボ |
ホントだ!アッサリから、しっかり、コッテリまで、肉と言っても幅広いね |
生もと |
その上、調味料にも塩とレモンのような爽やかなものから、旨みのある醤油、さらにはもっとコクのある濃厚なもの、唐辛子を効かせたスパイシーなものまで幅がある。お肉と調味料を組合せた結果まで考えたら、大変なバリエーションだよ |
コーボ |
ウーン、これは相当に手強いぞ |
生もと |
大丈夫。基本はさっぱりしたお肉にはさっぱりしたお酒、コッテリしたお肉にはしっかりしたお酒、と似たもの同士を合わせていけばいいんだ。調味料はその間を取り持つ調整役だよ。詳しいことは渡辺正澄氏の酒と料理の相性研究のご本に書いてある |
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コーボ |
じゃあ、まずはさっぱり系の代表、鶏の胸肉からいってみよう! たとえば片栗粉をまぶしてさっぱりと焼き上げ、ポン酢で食べるなら? |
生もと |
すっきりした中にも旨みがある僕、本醸造生もとがバッチリだね |
コーボ |
じゃあ、定番中の定番、僕の大好きな鶏もも肉の唐揚げには何がいいかなあ? |
生もと |
コクがあってジューシーな鶏の唐揚げには、しっかりした旨みのある純米生もとがお奨めだよ。冷やもお燗もいい |
コーボ |
ドンドンいくよ。鴨肉をローストしてさ、赤ワインソースを添えたら? |
生もと |
ふむ。ちょっと濃厚だね。芳醇な香りと上品なうまみ豊かな、純米大吟醸『箕輪門』を合わせてみようか |
コーボ |
なるほど! 今度は豚肉だよ。ゆでた豚肉にたっぷり大根おろしをかけた料理では? |
生もと |
今度はさっぱり系で来たね。でも肉そのものの旨みがあるから、やっぱり純米生もとか、あるいは純米吟醸『皆伝』がいいかな |
コーボ |
じゃあ、いよいよ牛肉だよ。まずは赤身肉そのものの美味しさを味わうローストビーフなら何がいい? |
生もと |
そうだね。お奨めはしっかりしたうま味のある純米生もと山田錦かな。普通は吟醸系では物足りないかも知れないが、大七ならたっぷり熟成した生もと純米大吟醸もいいだろう |
コーボ |
最後に、うま味たっぷり霜降り和牛のしゃぶしゃぶなら、お奨めは何? |
生もと |
しっかり熟成した木桶仕込み純米酒の楽天命か、純米生もとクラシックだな。それもお燗のほうが、肉の脂を洗い流してすっきりさせてくれるよ |
コーボ |
どれも美味しそうでワクワクするよ!コツが判れば僕にも上手にできそうだ |