酒造り

次世代型の新・壜詰ラインが、この秋始動します。

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 常識に囚われず、最高の瓶詰めラインを。この理念の下、私達はまず新ラインで実現すべき価値を探求しました。生産性だろうか?省力化だろうか?それらも重要ですが、全てではありません。品質だろうか?品質とは何をさすのか?弊社の結論は、世界をめざす日本酒が具備すべき価値は、短期的なフレッシュさの維持よりも「品質の長期的安定性、信頼性」であるというものでした。そこから全国に例のない独創的なラインの構想が始まりました。
◇瓶詰めにクリーンルームは有効か?
 クリーンルームといえども、空気とお酒の接触による酸化や香りの飛散を防いではおりません。大七の採った解決は、お酒が人間や外気と接触することを原理的に遮断した、新しい充填システムです。日本で初めて、窒素ガス置換装置付のドイツ製カウンタープレッシャー型充填機を導入しました。充填は密閉状態で酸素を排除した中で行い、お酒を守ります。
◇短期的鮮度よりも長期的安定性。
 この充填方式は、打栓時に瓶内空間の十分な減圧状態を確保できることから、長期保存性において常温充填よりも優れています。充填後はクリティカルな温度帯を素早く降下させますが、それ以上無理に冷却することはしません。生もと造りの大七にとって、熟成を過度に恐れる理由は何もないのです。
◇フェイル・セーフに基づく商品の信頼性。
 瓶詰め時に起こりうる品質低下の多くは、ラインの運行トラブルによってお酒が滞留し、酸化と過加熱が生じることが原因です。実務上、些細な運行トラブルは完全には防ぎえないので、大切なのはむしろ不慮のトラブルをカバーできる仕組みをシステム化することでしょう。そこで前例のない緻密なライン制御により、トラブル時にも充填機だけは安定稼働を続けられるフェイル・セーフ機構を構築しました。正に独創的な、日本初の次世代型瓶詰めラインがこの秋誕生します。

★★★元弊社杜氏の、故・伊藤勝次さんの
      伝記小説が出版されました。★★★
 『ひとり旅 南部杜氏伊藤勝次伝記小説』
 箕浦淳一著  谷岡印刷出版部発行
 562ページ 2700円
 お問い合せは箕浦氏(TEL 0857-29-1338)へ。
 
 著者は鳥取市にお住まいの日本酒研究家、箕浦淳一氏。本書では平成8年に亡くなるまで、弊社で五十年余り、生もと造りに情熱を傾けた伊藤勝次さんの生涯を、著者の想像も交えながら克明に描いています。
 弊社も故人をしのびつつ、取材にご協力させていただきました。

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